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21日目 3週間ありがとう (2012.09.11)

Diary

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出発地:ビジャール・デ・マサリフェ Villar de Mazarife

目的地:アストルガ Astorga

距離:29km

宿:€5

捨てたもの:ビーバーへの想い?


昨日は最悪の気分で眠りに就いた。

 

寝るのも遅かったし、ビーバーに会いたくなくて、

8時くらいに起きて、ゆっくり歩こうと思っていたのに、

 

朝、5時半くらいに、、、

 

 

 

 

 

「ポニョ!」

 

 

 

 

と呼ばれて、はっとして目が覚めてしまった。

 

 

実は、私は前職の同僚から”ポニョ”と呼ばれていたのです。

なので、自分が呼ばれているという意識はあるものの、

夢なのか現実なのか、状況が理解できず、

しばらく、ぼーっとしてしまい、把握できた時は吹いてしまったw

 

 

 

なんで、こんな時に限って早く目覚めてしまうんだよ!

しかも、ポニョって!w

 

 

 

寝て起きたら、昨日のことが幻だったらよかったのに、、、

と思ったけど、現実は現実。

自分の気分の重さが物語っている。

 

 

ザワザワ

 

ドキドキ

 

ザワザワ

 

ドキドキ

 

 

変な胸の鼓動が止まらず、締め付けられそうで苦しいので、

瞑想をやってから歩くことにした。

 

 

 

下へ行ったら、ビーバーがいた。

 

 

 

人して最低限のルールとして、きちんと挨拶したけど、

今までとは全く違った目で見ている自分がいた。

 

 

 

心がザワザワ、ザラザラしている。

 

 

 

瞑想して、深呼吸をするも、うまくいかない。

すぐに歩き始めるか、8時くらいまで時間を潰すか迷ったけど、

どちらにしても、現実を受け止めなくてはならない時が来ると思ったので、

 

 

「もう!どうにでもなれ!」心の声

 

 

という思いで6時半頃歩き始めた。

 

 

「今日は歩きながら一人大反省大会だ!」

 

 

という気合いを入れて。

 

 

 

 

薄暗い中を音楽を聴きながら歩き始める。

気分は重い、、、でもなぜか足取りは軽い。

昨日チョコさんと一緒に歩いていたからか、

チョコさんペースでズンズン進む。

 

 

 

歩きながら昨日を振り返り、なんでこんなに気分が悪いのか考えた。

いや、気付いていたけど見ない振りをしている自分の感情に目を向けた。

 

昨日のビーバーの行動全てがイヤだった。

 

 

 

気の利いた台詞

自撮り

エロ本

タバコ

気の利く行動

 

 

 

これら全てが私の好きなおマヌケビーバーでなく、

気に入った女の子に対するオスの行動に思えてしょうがなかった。

※すでに、ゲイ疑惑は頭から抜けている

 

そう、理由は、完全に私の、

 

 

 

 

 

 

 

 

やきもち

 

 

 

 

 

 

 

だった。

 

 

ビーバーの気持ちに気付いてしまった私は、

自分が傷付かないように、ビーバーを一気に否定し、

「私はそんなにこの人のこと好きじゃないから大丈夫」

といい聞かせたかったんだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

なんて、勝手で小さいんだろう、、、。

 

 

 

 

 

 

 

分かっているけど、やっぱり胸は苦しくて、

二人が仲良く歩いている姿は見たくなかった。

 

 

 

そんなことを考えながらガシガシ歩いていたら、

1時間もしないうちに、ビーバー発見。

ちょっと離れた所に彼女もいた。

 

 

 

 

 

 

二人で仲良く一緒に歩いているのを想像していたけど、

現実は真逆で、ものすごーくどんよりした空気を発していた。

 

 

 

 

 

何があったか分からないけど、暗~いビーバーに挨拶したら、

 

 

「今日は、早いね」

 

 

と、返事が返ってきた。

 

 

もし、何もなく今まで通りの私たちの関係だったら、

そのまま、ビーバーのペースに合わせて歩いたかもしれないけど、

今日は、このどんよりとした空気から早く立ち去りたくて、

 

 

「ビーバーは遅いね」

 

 

と、言い残し、さっさと抜かして歩いた。

 

 

 

 

 

いったい二人の中で何があったんだろう?

 

 

 

 

 

気になるけど、私には関係のないことだと思い、

考えないようにした。

 

 

 

 

 

どんなに胸が苦しくても、朝日は昇る。

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美しく昇る。

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私は、朝日が好き。夕日も好き。太陽が好き。

毎日昇るけど、二度と同じ景色はない。

毎日変わる朝日を毎日見たい。

 

でも、一緒に歩いていたビーバーはあまり関心を示さなかった。

ここ数日金魚のフンになっていた私は、立ち止まって朝日を見ることがなかった。

 

もう、一人なんだから自分のペースで、自分の道を歩こう。

 

お気に入りの朝日ソング 葉加瀬太郎『Airborn』をガンガンに聞きながら、

じっくり朝日を見る。

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やっぱり、私は日本人だな~と実感。

 

朝日に対する想いとか、人に対する気遣いとか、感性とか、

いろいろ考えると、やっぱり日本人の方が合うのかな~?

 

過去に好きだった日本人を思い出し、

 

 

 

 

彼だったら、この太陽を一緒に見て、一緒に感動してくれるだろうな~

 

 

 

 

と、また振り出しに戻っている自分がいた。

 

 

 

 

ハァー

 

 

 

 

進歩のないやつ。

 

 

太陽を見終え、またガシガシ歩く。

今日は、右側が広く感じる。

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2時間ほど歩いて、小さな街に到着。

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この街でベンチを見付けて休憩していたら、

後ろからビーバーが重たい空気を背負ってやってきた。

 

いつものように、近くに座って休憩するかな?

なんて思っていたら、

 

 

 

スーッと私から離れた所に座った。

 

 

 

え??

 

私、避けられてる?

 

私と話したくない?

 

私と歩きたくない?

 

私と一緒にいる姿、見られたくない?

 

 

 

さっきまで、自分が避けていたのに、

反対に避けられたら、心がもっとギューーーーーーーっと締め付けられた。

 

 

 

 

 

 

く、苦しい、、、

 

 

 

 

 

 

ショックを隠しきれず、今度は私もどんより空気のまま歩き始める。

何やってるんだ?私。

 

 

それでも、世界は美しい。

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久しぶりにこんな写真撮ったり

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線路に乗り上げて撮ったりもした。

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「危ないよ~」と、後ろから来たチョコさんに注意された。

何も気付いていないチョコさんはいつも通り。

そして、いつも通りの高速ペースで歩いて行った。

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やっぱり世界は美しい。

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天気もよく、色彩がはっきりしていて本当にキレイだった。

でも、私の心は、、、

 

 

 

さっき避けられたことで、傷付いていた。

 

朝日を見ていた時は、

 

 

 

もういいや

 

やっぱり日本人がいいや

 

 

 

とか言っていたのに、、、

 

 

 

苦しい

 

悲しい

 

この間まで、あんなに近くにいたのに。

あんなに幸せだったのに。

 

 

今日は遠い

 

悲しい

 

苦しい

 

怖い

 

 

私のCaminoはビーバーのことばかり考えてストーキングしながら歩いていた。

でも、もう今日が最後。

 

彼は明日の目的地で数泊する予定。

 

こんな状況で一緒に行くという選択肢はなくなった。

 

迷っていたけど、自然と答えは出ると思っていたけど、

こんな形で答えが出るとは、、、。

 

そして、最後の日がこんな最悪の日になってしまうなんて、、、

 

 

 

 

 

 

神さま、悲し過ぎますよ。

 

 

 

 

 

あ~、泣きそう、、、

てか、泣きたい、、、

思いっきり泣いてスッキリさせたい。

 

 

そんなことを思いながら歩いていると、小さな教会が目に入った。

巡礼路から少し離れているけど、すごく気になったので向かった。

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そこには、管理人のおばあさんが一人いて、

ノートに日付と氏名を書いて、スタンプを押してもらった。

 

 

その後、しばらく呼吸法をやりながら、反省会。

神さまに懺悔。

 

 

 

昨日は私自身もおかしかった。

いや、昨日だけでなく、ここ数日調子に乗っていたと思う。

 

ビーバーが誰を好きになろうと私が口出しできることではない。

自分を守るために、ビーバーを悪者にしても意味がない。

 

自分から避けておいて、向こうに避けられたからって、

ショックを受けるなんて、自分勝手過ぎる。

 

 

 

と、自分の気持ちを整理し、何に対して自分が今苦しんでいるのか、

自問自答して、問題点をシンプルにしていった。

 

そうすると、だんだんと問題はビーバーではなく、

結局は自分自身なんだということに気付いた。

 

やっと、深呼吸できるようになってきた。

何か突破口が見付かったような気がする。

 

 

最後に教会内を撮影。

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ちょうど小さな窓から光がさす。

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いいタイミングで来れたな。

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おばあさんにお礼を行って出ようとしたら、

何かすごく真剣に、でも優しい眼差しで話しかけてきた。

 

おばあさんはスペイン語しか話せなかったけど、

多分、こんなことを話してくれた。

 

 

ノートを見ながら、

 

 

「見て、今日この教会を訪れたのはあなたが初めてよ。

昨日はたったの5人だけ。

 

毎日何人もの巡礼者がここを歩くけど、

みんなこの教会には目もくれずに素通りして行く。

 

せっかくの巡礼なのに、悲しいと思わない?

 

でも、あなたは来てくれた。

本当にありがとう。心からうれしいわ。」

 

 

身振り手振りと表情でなんとなく理解できた。

 

そして、最後にBuen Caminoと言いながら、ハグしてくれた。

 

 

 

 

 

何度も聞いた”Buen Camino”だけど、こんなにも心に響いたのは初めて。

 

 

 

 

 

 

おばあさんの言葉に救われた。

そして、この教会にも。神さまにも。

 

 

 

 

 

教会を出るとすぐにPuente de Orbigo(オルビゴ橋)が見えてきた。

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乾期なのか、川の水がほとんどない。

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この橋を渡る辺りから、私の”話しかけるなオーラ”が取っ払われたようで、

すれ違う人たちが話しかけてくれるようになった。

 

 

 

 

自分が変われば、世界も変わる。

 

 

 

 

そう気付き、私はいつものように、いやいつも以上に、

ニコニコしながら、歩き始めた。

 

Orbigoの街中でも教会を見付けたので、入ってみる。

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ここでもおばちゃんがいて、スタンプをくれた。

 

レンガ造りが特徴的なキレイな街並だった。

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この後、分かれ道がありどちらに進むか迷っていたら、

後ろからおじさんが来て、案内してくれた。

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彼はものすごく紳士的で、

 

 

「キミがもし僕と歩きたければ、歩けばいいし、

話したければ、話せばいい 僕はいくらでも話すよ

休みたくなったら、いつでも休めばいい

キミの望むようにしていいよ」

 

 

と、最近身近にいた男性とは全く違う大人の男性だった。

 

 

「ありがとう、せっかくだけど今日は一人で考えながら歩きたいの」私

 

 

と、はっきり言って一人にならせてもらった。

 

 

そして、しばらくおじさんと特に話さず歩き、

カフェを見付けたので、お礼を言って別れた。

 

 

カフェのスタッフのおねーちゃんも、すごく気さくに話しかけてくれて、

スタンプを押してくれた。

 

 

 

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近くでコーヒーを飲んでいたおじさんとも話す。

 

そして、休憩後にフィリピン人のおじさんと出会って、

しばらく、話しながら歩く。

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そして、またまた教会を見付けたので入ってみる。

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そして、おばあさんからスタンプをもらう。

 

この辺りの教会は女性スタッフがいて、

スタンプを押してくれるらしい。

 

1件目の教会に入ってからの私は、すごく社交的で、

いつになくいろいろな人と出会って話しをした。

 

 

 

 

 

今日は、いろいろな人に笑顔と元気を分けてもらっている。

 

きっと、私は大丈夫!

 

 

 

 

ちょっと、かわいい顔したニューおマヌケさんも見付けたし!

早!w

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絵になるな~

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サント・トリビオの十字架が見えてきた。

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ここから目的地のAstorgaの街が見えた!後少し!

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この辺りで、休憩しているビーバー発見!

朝に比べてだいぶ気分が(機嫌が)回復しているので、

普通に話しかけた。

 

 

 

 

 

でも、ビーバーの気分は回復していないらしい、、、

 

なんだか、目も合わせてくれず、そっけなかった、、、

 

 

 

 

く、苦しい、、、

 

 

 

 

それでも新しい出会いが私を救ってくれる。

ステキなフランス人のご夫婦に出会った。

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彼らは、街のカフェで豪華ランチを楽しんでいて、

私が通り過ぎる時、笑顔で挨拶してくれた。

 

さっき食べていたランチの話しから始まり、

普段、普通ホテルに泊まっている話など、

巡礼者だけど、おしゃれ巡礼者のお話を聞く。

 

 

ステキだな、さすがフランス人。

おしゃれだわ。

 

 

 

フランス人のご夫婦とも別れ、一人で歩いていたら、

この珍しい橋の辺りで、後ろからイタリア人のおじさんが登場。

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この方は、ちょっと前に宿のレストランで近くに座っていて、

すごく、丁寧に人と接する人だった。

 

特に口数は多くないけど、発する一言に人間性がにじみ出ている。

 

このおじさんに、公共の宿まで一緒に連れて行ってもらうことにした。

 

 

 

そう言えば、何度もビーバーに宿まで案内してもらったな。

 

いつもミサの時間教えてくれたな。

 

巡礼路のいい道も教えてくれたな。

 

まだ辺りが暗い朝に一緒に歩いてくれたな。

 

ビーバーと出会って、好きなったことで、

私の人生は久しぶりにピンク色になっていたな。

 

昨日は私の好きなビーバーではなかったけど、

それまでの、3週間、私は彼に恋をしていた。

 

 

 

その気持ちにウソはない。

 

 

 

3週間の感謝の気持ちはきちんと伝えよう。

 

 

 

直接会って英語で話すのは緊張してしまうし、

これ以上、私の思い出を傷つけたくないので、

 

 

 

 

 

 

 

手紙に託そう。

 

 

 

 

 

 

 

と思った。

 

 

Astorgaの街に到着。

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公営の宿に無事チェックイン。

しかも、神さまのいたずらか、ニューおマヌケさんが上のベッド!w

 

 

神さま、ビーバーは忘れて、この人に行けってとこですか?

 

 

なーんて、くだらないことを考えられるまで、回復した。

 

 

シャワーを浴びて、洗濯を終えて戻ったら、

ビーバーがシャワーを浴びていた。

 

姿は見ていないけど、サンダルで分かる。

 

逃げるようにして、テラスに行き、手紙の下書きを始める。

少し気分は落ち着いたとは言え、恐怖心が消えたわけではないので、

ソワソワして落ち着かないので、宿から離れて、近くの教会へ。

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残念ながら、教会は開いていなかったので、外のベンチで下書きの続きを書く。

 

そうしたら、地元のおばあちゃんとその双子の孫が、

教会の空き地に遊びに来た。

 

アジア人はすごく珍しかったようで、おばあちゃんが隣りに座ってきた。

 

おばあちゃんは英語が話せなかったので、

スムーズに会話はできないけど、

持っていた地図を見せて、巡礼をしてここまで歩いてきたと話したら、

どうにか伝わったようで、すごく温かい笑顔を向けてくれた。

 

そのうち、双子のお孫さんもスペイン語で話しかけてくれた。

 

 

 

 

今日は気分は決して晴れ晴れとはしていないけど、

私の周りには人がいる。

 

一人じゃない。

 

みんなの笑顔に助けられている。

 

言葉は通じないけど、笑顔で通じ合える。

 

私は、一人じゃない。

 

 

 

ビーバーがいなくても、大丈夫。

 

 

 

でも、最後くらい、いい思い出として残したい。

 

 

 

そんなことを考えていたら、くたくたになったハーフムーン登場~w

 

一緒に宿へ戻り、ハーフムーンがシャワーを浴びている間に、

キッチンで手紙の清書をし、完成。

 


今日でお別れなんて悲しいね。

ビーバーとハーフムーンと一緒にサンティアゴ・デ・コンポステーラに

行きたいと思っていたけど、ダメだったね。

でも、それが、カミーノ・デ・サンティアゴ(何が起こるか誰も分からない)

だから、しょうがないね。

 

もし、私がドイツに行ったらおいしいビール飲みに連れて行ってね。

もし、ビーバーが日本に来たらおいしい日本食連れて行くから!

 

あなたは、Best Camino Friendです。

ありがとう。


 

と、3週間の感謝の気持ちを表現した。

 

 

ちょうど書き終わったら、ギラギラさんが韓国料理を作ったみたいで、

少しお裾分けしてくれた。

 

ご飯とマッシュルームを一緒に炊き、大量のコチュジャンを入れて混ぜる!

シンプルだけど、、、辛いよ~w

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あ~、ギラギラさんの優しさも身にしみる。

 

ギラギラさん、コマスミダ!

 

やっぱり、恋愛と結婚て違うのかしら、、、

あんなマヌケな人でなく、やさしいギラギラさんみたいな人と結婚したら、

幸せになれるのかな~?なんて思った。

 

 

シャワーを浴びて戻ってきたハーフムーンと街プラへ。

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アストルガは別の巡礼路「銀の道”Via de la Plata”(銀の道)」も通る街。

※スペイン南部セビーリャからアストルガまでを歩く南北に延びる道

ちなみに、私は次回はこの道を歩きたいと思っている

 

この銀の道によって、カカオが運ばれていたことから、

アストルガはチョコで有名。

町中にチョコレート屋があり、ショーウィンドウから誘惑してくる。

 

そんなチョコの街をテンション高めに「おいしそ~」と言いながら、

窓にへばりついているアジア人二人。

そんな中、チョコさんと遭遇~

 

チョコさんと明日の目的地を話して、

私たちはビーバーと一緒には行かないことを伝えたら、

 

 

「じゃあ、ビーバーとはお別れだね」チョコさん

 

 

といい、3人とも別の目的地へ行くことで話しがまとまった。

 

 

あー、今日が最終日なんだ。

なのに、なんでこんな関係になっちゃったんだろう。

 

ビーバーのことを考えると、やっぱり胸が苦しい。

 

 

 

それから、3人でカテドラルへ。

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こちらも世界遺産に登録されている。入場料€3

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こちらもなかなか見応えのある堂内。

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ヴォールトもステキ。

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カテドラル内で、今日一日と昨日を振り返る。

やっぱり、考えるのはビーバーのこと。

それでも、私はもう結論を出した。

 

ビーバーのことは100%嫌いになったわけではないけど、

 

もうあんなビーバーは見たくない。

二人で仲良くしているのも見たくない。

これ以上私の思い出を傷つけたくない。

 

でも、感謝の気持ちを綴った手紙は渡したい。

 

ということで、夜ビーバーの靴か杖にチョコと一緒にくっつけることにした。

 

 

それから、併設の美術館へ。

閉館間際だったので、無料で入れてくれた。

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美術館でチョコさんとはぐれてしまった。

 

どこからともなく、パイプオルガンの音が聞こえてきた。

それを聞いたら、感極まって泣きそうになってしまった。

 

 

 

だめ、泣いたら。

もう、決めたでしょ。

もう、大丈夫でしょ。

 

 

外に出たら、ちょうど隣りの別の教会でミサが始まった。

中に入ったけど、ビーバーの姿はない。

 

 

正直、ホッとした。

 

 

ミサ中は、泣きそうな自分を落ち着かせようと、深呼吸をしていた。

それでも、思い出すのはビーバーと一緒に行った数々の教会のこと。

 

 

そう、教会は私とビーバーを結びつけてくれた思い出が詰まった場所だった。

 

 

 

もう、我慢しないで泣きたい。

 

思いっきり泣きたい。

 

一人になりたい。

 

一人になって思い切り泣きたい。

 

 

 

でも、、、一人になるのは怖かった。

 

 

 

すごく不幸な想像も、幸せな想像もした。

 

 

出会った日のこと

一緒に初めてミサに行った日のこと

一緒にずっと歩いた日のこと

 

 

ビーバーとの思い出が、

頭の中を埋め尽くした。

 

 

 

半分泣いていた。

 

 

 

ミサが終わって、外に出て、とりあえずガウディ作品を写真に収める。

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実は、これも後になってガウディだと知った。

建築好き失格ですね。

 

 

 

ハーフムーンに、

 

 

 

「ハーフムーン、今私すごく不安定で、どうしたらいいか分からなくて」

 

 

 

と、話し始めたら、涙が止まらなくなってしまった。

 

 

 

「さっき、ミサの時、すごく呼吸が深かったんで、

落ち着かせようとしてるんだなって、分かりましたよ」ハーフムーン

 

「今日が最後の日だって分かってるんだけど、

もうあんな姿見たくなくて、宿に帰るのが怖い」私

 

「じゃあ、とりあえず、近くのバーでも行きましょう」ハーフムーン

 

 

こんな会話をしていたら、前からチョコさんが!!!!

 

泣いている姿を見せたくなくて、とっさにメガネ屋に入るw

 

うまく、チョコさんを巻いて、ビールで乾杯。

 

 

 

 

泣きながらでも、

 

 

 

やっぱりビールはうまい!!!!!!

 

 

 

ビールは世界を救う!!!!!!

 

 

 

ハーフムーンにはビーバーへの気持ちを話していたけど、

自分でも迷いがあったので、全部は話していなかった。

 

でも、昨日の事件で自分の感情が善くも悪くも

はっきりしたので、全てを話す。

そして、今の気持ちも。

 

手紙を書いたこと。

会いたくないこと。

ニューおマヌケさんを見付けたことw

 

ニューおマヌケさんのくだりは、さすがのハーフムーンも、

 

 

「マイさん、早いですねw でも、人は人で忘れるっていいますからね」

 

 

と、いいお言葉をいただいた。

 

 

 

 

それから、ハーフムーンの恋愛話など、

いつもよりも深い話しをしてくれた。

 

ハーフムーン自身もいろいろなことで悩んでいたことを知る。

 

その後、ハーフムーンの今日の巡礼路の話しになる。

 

今日は朝から気分がすぐれず、

休み休み歩いていて、塔を見付けて登ったら、

すごくいい場所だったので「ここにサインを残そう」と思い、

わざわざ降りて、スプレーを取って戻って、書き始めたら、、、

 

 

 

Buen Camino

 

 

 

のBでスプレーが切れてしまった。

 

というものすごいマヌケな話しを聞いて大爆笑www

 

 

よくわからないと思うので、補足説明。

 

・彼女は高い所があると登りたくなる

・巡礼路に自分が歩いた記念のサインを残したいと思っている

・数日前ゴールドのスプレーを購入

・ちょいちょい気になる場所を見付けては試し書きしている

・それでも、なかなか”ここだ!”という場所は見付からない

 

そして、今日やっとその場所を見付けた!

で、書き始めたら、、、試し書きし過ぎて、Bの文字しか書けなかった

 

 

ということです。

 

伝わりました??

 

 

 

とにかく、その笑いのお陰で、ミサで落ち込んだ気分が一気に上がり、

いつもの自分を取り戻すことができた。

 

 

 

ありがとう!ハーフムーン!!!!!!!!

 

 

 

そして、9時半過ぎに宿へ戻る。

戻る途中のスーパーでビーバー用のチョコを買おうと思ったら、

スーパー終わってた、、、。

 

手紙だけ渡すことにした。

 

 

Astorgaの夜景。

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ドキドキしながら、宿内を歩いたけど、ビーバーの姿はなし。

 

ホッとして、外に洗濯物を取り込みに行ったら、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次週につづく、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

って、ドラマだったらなりそうなくらい、

すごいことが起こった!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

興奮気味なので、ちょっと落ち着いて、書きますね。

何が起きたかと言うと、、、

 

 

 

 

 

 

私のTシャツに何かがくっ付いていた。

 

 

暗がりの中見てみたら、何かメッセージが書かれている。

 

 

読んでみると、、、

 

 

 

 

 

 

 

「マイへ 今日のミサは8時からこの教会でやるよ ビーバー」

 

 

 

 

 

 

 

って、地図にメッセージが添えられて、

Tシャツに安全ピンで付いているではありませんか!!!!!!!

 

 

どうやら、私がミサに来なかったので、追記で、

 

 

 

「また明日Caminoで。

僕はRabanalの修道院に行くよ」

 

 

 

と、ビーバーからのメッセージが書かれているではありませんか!!!!!!!

 

 

ちゃんと、知らせてくれたんだ。

 

てか、私のTシャツ覚えていてくれたんだ。

 

昼間すごく避けられたけど、気にかけてくれたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

超うれしい!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

でも、別に一緒に行こうと言われたわけではない。

明日会ったら、また変なビーバーで避けられるかもしれない。

 

 

うれしいけど、今日のことを思い出すと悲しくなる。

 

 

どうしよう。

 

 

もし、ビーバーと一緒に行ったらハーフムーンとお別れになってしまう。

 

 

どうしよう。

 

 

自分の感情が整理できない。

 

 

どうしよう。

 

 

ハーフムーンに話したら、

 

 

「マイさん、混乱してますね。

じっくり考えて後悔のないよう、自分の心に従ったほうがいいですよ」

 

 

と、言ってくれた。

 

 

ハーフムーンありがとう。

 

 

 

 

いろいろ考えて、手紙を杖に引っ掛けることはやめにして、

どちらにしても、明日ビーバーに直接会って、

メッセージのお礼を言って、、、

 

 

 

その時の雰囲気と直感で決めることにした。

 

 

 

でも、やっぱり頭がごちゃごちゃで、

涙が止まらない、、、。

 

 

 

 

 

 

 

それにしても、人生って、想像を超えるんですね。


※あー、長かった。思い出すだけでも辛い。

書ききるのに時間かかってしまった、、、。ハァー


ふ~。

2017年の今読んでも、重たい日だったな。

昨日の日記は大爆笑だったけど、今日の日記はハーフムーンの言葉で泣けた。

そして、こんなにドラマティックな出来事は後にも先にもなかった気がする。

本当に人生って想像を超える。

 

それにしても、ハーフムーンのスプレーのくだりは、一番の傑作だな。